昭和初期の真空管ラジオ「ナショナル PS-54」の修復 – ボリューム交換

真空管ラジオPS-54を修復してラジオ放送を楽しんでいましたが交換できなかったボリュームの ガリガリ音 がひどくなってきました。秋葉原の電気街でナショナル製の中古部品を入手できたので早速交換しました。

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真空管ラジオのボリューム

この時代の真空管ラジオのボリュームは、右に回すと「カチッ」と音がして電源が入る電源スイッチの役目も兼ねています。ケース内部の側面に貼ってある回路図を見るとボリュームは500kΩのAカーブです。また、現代ではほとんど見かけないボリュームの軸の長さが約40mm、軸の先端にはつまみ固定用の刻みが入っています。
最近の新品ボリュームは軸長が短いものしかなく、古いボリュームの先端部分を切って延長パイプで新品ボリュームに接着しようと思っていたところ、秋葉原で取り外し品と思われるナショナル製の中古パーツを入手できました。外観は年代相応ですが、ガリが無かったのは幸いでした。

入手したナショナル製ボリュームを取り付けて配線
入手したナショナル製ボリュームを取り付けて配線。電極端子は7個(可変抵抗:3、スイッチ:3、筐体:1)
※ボリューム筐体端子のアースへの配線を忘れています。
ナショナルのロゴがあるボリューム背面の3つのスイッチ電極端子
ナショナルのロゴがあるボリューム背面の3つのスイッチ電極端子。ボリュームを回すとA端子と下の共通端子が導通(電源ON)

ボリュームの取り付け、配線

ボリューム自体が空回りしないように ボリューム本体の取り付け面にある突起をシャーシの小穴に合わせワッシャーを挟んでナットで固定、電極端子に配線します。
配線誤りがないかを目視確認して電源ON、無事にラジオ放送が聞こえました。ガリガリ音もなくスムーズに音量調整できて快適です。

ボリューム交換後のPS-54内部
ボリューム交換後のPS-54内部(※ボリューム筐体端子を1点アースに配線するのを忘れています)

前回の修理でパーツ交換できなかった B電圧昇圧とパイロットランプ用の単巻トランス や スピーカ(5P-51RC 3Ω)用アウトプットトランスはコイル部分の絶縁紙や端子部分のベークライトも劣化しているので補修手段を思案中です。

真空管を扱った機器は内部で高電圧が使用されています。内部のシャーシや配線に触ると感電するなど非常に危険ですので注意しましょう。

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