VFD Shield for IV-21キットの蛍光表示管 IV-21をIV-18に取り換えて点灯しましたが、IV-11が入手できたので、IV-21、IV-18、IV-11の3つの蛍光表示管をブレッドボード上でワイヤ接続して同時点灯しました。 IV-11の文字サイズは、IV-18の約2倍、IV-21の4倍になったので見やすいです。
蛍光表示管 IV- 11の仕様とピン配列
ネット通販で入手したIV-11は 数字の表示サイズが横14.6mm x 縦21mm の大型の7セグメント蛍光表示管(VFD)です。IV-18の数字の表示サイズは 縦10.5mm、IV-21は 縦5.5mmです。
下記資料を参考にしてIV-11のピン配置と電気特性を調べました。ピン番号は1番と11番の間が離れているので容易に識別できます。
参考資料(datasheet):
・IV-18:http://www.tube-tester.com/sites/nixie/dat_arch/IV-18.pdf
・IV-21:http://www.tube-tester.com/sites/nixie/dat_arch/IV-21_IV-27.pdf
・IV-11: http://www.tube-tester.com/sites/nixie/dat_arch/IV-11_2.pdf
# | 項目 | 仕様 |
1 | 数字の表示サイズ | 14.6 mm x 21 mm |
2 | ガラス管のサイズ | 60 mm x 22 mm |
3 | 動作電圧 | 25 – 30 V |
4 | 合計アノード電流 | 3.5 – 5 mA |
5 | グリット電流 | 電流 12-17 mA |
6 | フィラメント電流 | 100 +/- 10 mA |
7 | フィラメント電圧 | 1.5 +/- 0.15 V |
ピン番号 | 機能 |
1 | Cathode(Filament、上面) |
2 | Grid |
3~10 | Anode(7セグメント+小数点) |
11 | Cathode(Filament、下面) |
独立したアノード・グリッド電源とフィラメント電源の準備
蛍光表示管は、アノード・グリッドに20V~30Vを、カソード(フィラメント)に1.5V~5V程度の電圧を印加すると発光します。IV-11、IV-18、IV-21を同時点灯すると電流が増加するので、キット基板内の電源は使わず、別途 アノード・グリッド用の電源とフィラメント用電源として、9VのACアダプタ電源から25V(昇圧)と 1.5V、5V、2.4V(降圧)を生成する安価なDC-DCコンバータを準備しました。
アノード・グリッド電源(XL6009 DC-DCアップモジュール)をHV5812に結線
VFD Shield for IV-21キットの蛍光表示管の駆動は HV5812(Microchip社?の”20-Channel Serial-Input Vacuum Fluorescent Display Driver for Anode or Grid”)を使って高電圧の信号を直接スイッチングする構成で、HV5812の 1番(VPP)ピンと 14番(GND) にキット基板内の昇圧回路で作った約22~25Vの電圧が印可されています。
キット基板の昇圧回路から HV5812の1番ピンにつながっているプリント基板裏面の配線パターンを切断して、代替電源として「XL6009 4A 可変DC-DC ステップアップモジュール」の 25V 出力をHV5812の1番(VPP)ピンと14番(GND)に結線しています。
XL6009 4A 可変DC-DC ステップアップモジュールには、ACアダプタの9Vを入力し、IV-11、IV-18、IV-21用のアノード・グリッド電源として25Vまで昇圧しています。
出力電圧調整用の多回転型の半固定ボリュームで電圧調整できます。アノード・グリッド 電源は3つとも同じ25Vとしたので1個しか使っていませんが、2個セットで720円でした。
フィラメント電源(XL4015 DC-DCダウンコンバータ)
XL4015 可変DC-DCステップダウンコンバータを使って、ACアダプタの9Vを IV-11、IV-18、IV-21 のフィラメント電圧まで降圧しました。IV-11、IV-18、IV-21のフィラメント電圧が3つとも異なるのでDC-DCダウンコンバータを3個使って同時点灯しています。3個セットで1,050円でした。
出力電圧調整用として多回転型の半固定ボリュームが実装されており、調整ネジ(25回転)を廻すことで微調整できます。
IV-11、IV-18、IV-21を同時点灯
VFD Shield for IV-21キットのプリント基板上の20Pピンソケット(2×10)からセグメント信号と桁信号をブレッドボード( IV-21、IV-18 用の1枚 と IV-11 用の2枚)にジャンパーワイヤでつないています。アノード・グリッド電源とフィラメント電源は独立給電しています。
結線図
IV-18とIV-21は1つのガラス管で8桁の数字を表示できる ダイナミック点灯でしたが、IV-11は1桁表示なので、8個のIV-18をブレッドボード上に実装する際にダイナミック点灯となるようにジャンパーワイヤで結線します。
同時点灯
IV-21、IV-18、IV-11を並べて同時点灯しました。IV-11の文字サイズは、IV-18の約2倍、IV-21の4倍になったので見やすいです。