国産ニキシー管 CD43 を使った時計キットの組立て

赤橙色の光で0から9までの数字を表示するニキシー管は、半導体全盛の現代においても、その暖かくて優しい灯に魅せられます。ニキシー管は製造中止になって久しいですが、岡谷電機産業製のニキシー管 CD43 を使った時計キットが入手できたので組み立てました。

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岡谷電機産業製の国産ニキシー管 CD43

ニキシー管は、ネオンガスを満たしたガラス管内で、数字や文字を形どった金属線に170~200V程度の電圧を印可してグロー放電させることで文字を浮かび上がらせる表示管(冷陰極放電管の一種)です。1960年から1970年の全盛期には卓上電卓や計測器、エレベータの階数などの表示器として活用されたようですが、発光ダイオードを使った7セグメントLEDの登場で衰退しました。

赤橙色の光が懐かしくて入手しようと思っても、秋葉原でも入手が困難な状況です。2005年頃には大量にあったように記憶していますが、現在ではデッドストック品や機器からの取り外し品、ロシアなど海外からの輸入品となります。

品質はもとより表示される数字の字体が好みだったので、日電、岡谷、日立といった国産ニキシー管、もしくはそれを使った時計キットを探していました。

今回、秋葉原で入手できたキットに同梱されるニキシー管は1970年代に製造された岡谷電機産業製のCD43でした。ロダン(RODAN)のロゴが書かれた箱には、CD43とソケット、製造当時の検査証、紙クッション材がパッケージングされています。

岡谷電機産業製の国産ニキシー管 「CD43」のパッケージ
岡谷電機産業製の国産ニキシー管 「CD43」のパッケージ

CD43に関する参考資料:
Rodan-Okaya Tubes – nixies.us:データシート(PDFファイル)が掲載されています。
CD43 – www.jb-electronics.de:点灯時の字体が掲載されています。

CD43を使ったニキシー管時計キットの組み立て

このキットは2014年にビット・トレード・ワン(Bit Trade One)から発売されたニキシー管CD43を使った時計キットでした。
現在でもWebサイトでは本キットの組み立てマニュアル、設定ツール、ソースコードが提供されています。このキットはPICマイコンで制御されており、キットを組んだ後もソースコードが提供されているのでプログラミングすることで独自の表示パターンを作ることもできそうです。

ビット・トレード・ワン(Bit Trade One)の時計キットのパーツ
ビット・トレード・ワン(Bit Trade One)の時計キットのパーツ

4枚のプリント基板で構成され、基板をスペーサで3階建てに組むことでコンパクトに実装することもできます。制御ユニットとドライブユニット間のインターフェースは、I2Cです。

アップボルテージユニット:200Vの電圧発生。

制御ユニット:時計機能(リアルタイムクロック(RTC))、PCとのUSBインターフェース。PICマイコンで制御。

ドライブユニット:CD43を駆動する回路基板。PICマイコンで制御。基板上のDIPスイッチは全て「ON」に設定。

表示ユニット:ソケット装着のCD43を4個、ドットの点滅表示用のネオン管を4個実装。

時計キットの基板
左上:アップボルテージユニット、右上:制御ユニット
左下:表示ユニット、 右下:ドライブユニット

各基板にパーツをはんだ付けして、最後に4つのプリント基板間を結線すると完成です。なお、表示ユニットとドライブユニットはコネクタで一体化するか、フラットケーブルで分離するかを選択できます。ケースを自作予定なのでフロントパネルに取り付けやすい分離を選択しました。

「Configuration Tool」の初期設定で時を刻みだしました

付属ACアダプタをつなぎ、制御ユニットのUSBコネクタとPCを付属USBケーブルで接続して初期設定を行います。

ダウンロードした「コントロールユニット Configuration Tool (設定ソフトウェア(Windows専用)」を使って、制御ユニットのリアルタイムクロック(RTC)の日時をパソコンの現在日時に合わせ、表示形式をプルダウンで「年4桁(yyyy)」から「時分(HH:mm)」に変更しました。これらの設定は一度設定すれば、USBケーブルを抜いても大丈夫です。

コントロールユニットConfiguration Tool
コントロールユニットConfiguration Tool(Windows版)

CD43は不点灯や発光のちらつきもなく、時刻を刻みだしました。赤橙色の暖かい放電は見ていて飽きません。
ニキシー管の平均寿命は優れた製品では10年とも20年とも言われていますが、ガラス管の破損で使えなくなることが多いようです。今後ますます入手が困難になっていくのでケースを自作予定です(木製ケースに収納しました@2021/04/29追記)。

表示ユニットの拡大写真
表示ユニットの拡大写真。数字型の金属線に沿って放電が見えます。ダイナミック点灯方式なのでiPhoneカメラでの写真撮影が難しいです。実物はもっと均一な明るさです。

ニキシー管を扱った機器は内部で高電圧が使用されています。内部のシャーシや配線に触ると感電するなど非常に危険ですので注意しましょう。

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