Raspberry pi 4Bにシャットダウン・起動用スイッチ取付け、STATUS LED(ACT LED)を外付けLEDに設定変更

シャットダウン・起動用の押しボタンとUSBメモリやmicroSDカードへのアクセス状況を表示するSTATUS LED(ACT LED)をGPIOに接続した「LED付き押しボタンスイッチ」に割り当てた際の作業メモです。GPIOにつないだLED付き押しボタンスイッチとconfig.txtファイル編集で実現できる便利機能です。

目次

GPIOの確認と割り当て

GPIOの状態(INPUT or OUTPUT、プルアップ or プルダウン、等)をraspi-gpio getで確認します。

今回、シャットダウンと起動の制御にGPIO3、外付けのACT表示用LED制御にGPIO24を割り当てました。

sudo raspi-gpio get
GPIO
番号
ピン
番号
割り当てた機能
GPIO35シャットダウンと起動
GPIO2418ACT表示用外付けLED
GPIOへの結線図
GPIOへの結線図
GPIO and the 40-pin Header | raspberrypi.orgより引用して追記)
raspi-gpio getの実行結果
raspi-gpio getの実行結果

1 つの押しボタンスイッチでシャットダウンと起動を行う設定

Raspberry Pi 4B や Raspberry Pi Compute Module 4(CM4)は、設定することで
 ・稼働中にGPIO3とGNDが短絡したときにシャットダウン
 ・シャットダウン状態で GPIO3 と GND を短絡すると起動
を1つのスイッチで実現できます。

この設定は物理的に電源遮断するものではないので、電源を立ち上げ直す必要がある時は電源コネクタを挿し直す(電源スイッチをON/OFfする)必要があります。

nanoを起動してconfig.txtファイルを編集して、シャットダウンの設定を追加します。

sudo nano /boot/config.txt

少し触ったりしても電源が落ちないように、2秒長押しでシャットダウンするようにdebounce=2000(デフォルトは100)を追加しました。

dtoverlay=gpio-shutdown,gpio_pin=3,debounce=2000

詳細はインストールしたRaspberry Pi OSの /boot/overlays/README を「gpio-shutdown」で検索するとヒットします。

config.txtに上書き保存した後、設定反映するために再起動します。この後は、ボタンスイッチを押すことでシャットダウンと起動ができます。

GPIO3はI2C のSCLピンを兼ねているのでI2Cを利用している場合、シャットダウン機能はGPIO5など他のピンに割り当てることができます。しかし、起動はGPIO3に割り当てられた機能なので変わりません。その場合、ソフトウエアI2Cを使って、I2CをGPIO3以外の他のピンに割り当てるなどの工夫が必要です。

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基板上のACT LED(緑)をGPIOに接続した電流制限抵抗付LED表示に設定変更

Raspberry pi 4B基板上のSTATUS LED(ACT LED)出力をGPIO24につながった電流制限抵抗付LEDへの出力に切替える設定です。
config.txtに下記を記述します。

dtparam=act_led_gpio=24

再起動すればRaspberry pi 4B基板上の緑色のLEDは消灯、GPIOに接続した電流制限抵抗付LEDが点滅するようになります。
起動時やシャットダウン時の一時期は基板上のACT LED表示になります。

Raspberry pi 4B 基板上のACT LED、右側の緑色に発光するLED
Raspberry pi 4B基板上のACT LED(右側の緑色に発光するLED)

ケースへの組み込み、動作確認

ケースへの組み込みが容易な押しボタンスイッチとLEDが一体となった「LED付押しボタンスイッチ」を使いました。LEDには電流制限抵抗を直列につないてGPIOに結線します。

GPIOへの結線図
GPIOへの結線図
LED付き押しボタンスイッチに電流制限抵抗とジャンパーワイヤ3本をはんだ付け(GND(緑色)は共通)
LED付き押しボタンスイッチに電流制限抵抗とジャンパーワイヤ3本をはんだ付け
#パーツ個数備考
1押しボタンスイッチ
(青LED付)
1P-04075(秋月電子通商
※白塗料が付いている端子がカソード
※モーメンタリ動作
 押している間スイッチが入る
2電流制限抵抗
330Ω 1/4W
1※好みの明るさで調整
3ジャンパーワイヤ適量 

現在、Raspberry Pi 4Bを格納しているケースの前面には、このLED付き押しボタンスイッチの直径と同じ寸法のカメラ取付用の丸穴が開いているので穴あけ加工が必要がなく好都合でした。

GPIOに配線したLED付き押しボタンスイッチ
GPIOに配線したLED付き押しボタンスイッチ。基板上のACT LEDが消灯して、LED付き押しボタンスイッチのLEDが点灯
ケース前面下部のカメラ用に開けられた丸穴にに取付けた「LED付き押しボタンスイッチ」
ケース前面下部のカメラ用に開けられた丸穴にに取付けた「LED付き押しボタンスイッチ」
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