LibreELEC+Raspberry Pi 4BでAmazonプライムビデオを見る環境を構築

Raspberry Pi 4BにHDMI接続の液晶モニタやDSI接続の7インチタッチディスプレイをつないでAmazonプライムビデオを見るための環境を試しました。

LibreELEC 10.0.4と LibreELEC 11.0.0では、config.txtを編集することなく、HDMIケーブルを外してから電源を入れるとDSI接続の7インチタッチディスプレイ側に表示できました。

2023/2/10追記
ベータ版が提供されています。
amazon vod not working – Partner Service APIs have been turned off #660
当サイトの Raspberry Pi 4B + LibreELEC 11 環境では、repository.sandmann79.plugins-1.0.4.zip をインストール後に、ベータ版「plugin.video.amazon-test-0.9.7.beta+matrix.1.zip」でアップデートすることで視聴できました。

目次

LibreELECのダウンロードとUSBメモリへの書き込み

動画視聴とハイレゾ音源再生用のOSとして「LibreELEC」をセットアップしました。ラズパイはUSBメモリやmicroSDカードを差し替えて起動することで色々なOSを試せるので便利です。

2022/3/19 追記
USBメモリから起動手順で見直しました。LibreELECはRaspberry Pi 4BのUSB3.0に挿したUSBメモリやUSBインターフェースに内蔵したM.2 SATA SSDからブートできます。USBメモリから起動にはRaspberry Pi 4BのbootloaderバージョンとUSBブート設定を確認しました
「USBメモリ」を「microSDカード」に置き換えるとmicroSDカードからのセットアップ手順となります。

LibreELECをダウンロード

下記サイトからRaspberry Pi4用のLibreELECのインストーラ(gzファイル)をダウンロードします。

ダウンロード先:https://libreelec.tv/downloads/raspberry/

インストールファイルをbalenaEtcheでUSBメモリに書き込む

USBメモリを再利用する際は、念のためWindowsの「ディスクの管理」でパーティションを全て削除しています。また、128GBのUSBメモリを使ったので32GB以下のサイズでパーティションを切って FAT32 でフォーマットします。

balenaEtcheは下記から入手します。2023/01/31時点のバージョンは「balenaEtcher-Setup-1.14.3.exe」でした。

ダウンロード先:https://www.balena.io/etcher/

balenaEtcheのSelect imageでダウンロードしたLibreELECのインストーラ(gzファイル)を指定、Select target でUSBメモリをセットしたドライブを選び、Flash! ボタンをクリックで書き込みが開始します。

balenaEtcheでUSBメモリに書き込み
balenaEtcheでUSBメモリに書き込み

LibreELECの起動と環境設定

Raspberry Pi 4BのUSB3.0側にbalenaEtcheで書き込んだUSBメモリをセット、USB2.0側にキーボードとマウスのUSBレシーバを、HDMIケーブルを液晶モニタやTVにつないでから電源を入れます。

セットアップウィザード

電源をいれてしばらくすると、LibreELECのセットアップウィザード(Welcome to LibreELEC)が表示されます。ガイドに従ってマウスとキーボードで設定していきます。

・Language:Englishのまま(後で日本語に変更)
・HostName:LibreELECのまま
・Networking:無線LANを使う場合はパスワード登録します。有効になるとIPアドレスが表示され、Stateがidleからreadyになります。有線LANの場合は確認のみ。
・SSH:ボタンを押して有効になります。default userはroot、パスワードは次画面のSet Passwordで変更。
以上でセットアップウィザードは完了です。

セットアップウィザード:Language
セットアップウィザード:Language
HostName
HostName
Networking
Networking
※SSIDは削除しています。
SSHとSamba
SSHとSamba
セットアップウィザード完了
セットアップウィザード完了

フォントと言語を変更して日本語表示に

トップメニュー画面の歯車アイコンのセットアップから、Interfaceを選びます。SkinのFontsを「Arial BASE」に、RegionalのLanguageを「Japanese」に変更すると日本語表示になります。
タイムゾーンを「Japan」にします。

歯車アイコンをクリック
歯車アイコンをクリック
Interfaceをクリック
Interfaceをクリック
SkinのFontsを「Arial BASE」に
SkinのFontsを「Arial BASE」に
RegionalのLanguageを「Japanese」に
RegionalのLanguageを「Japanese」に
タイムゾーンを「Japan」に
タイムゾーンを「Japan」に

HDMI接続の液晶モニタやDSI接続の7インチタッチディスプレイの切り替え設定(2023/1/31追記)

LibreELEC10.0.4 LibreELEC11では、config.txtを編集することなく、HDMIケーブルを外してから電源を入れると7インチタッチディスプレイ側に表示できました。
DSI接続の7インチタッチディスプレイとHDMI接続の液晶モニタの両方をつないで電源を入れると、HDMI接続の液晶モニタ側のみに出力されます。

DSI接続の7インチタッチディスプレイ側に映像出力
DSI接続の7インチタッチディスプレイ側に映像出力

2023/1/31追記
LibreELEC10.0.4 LibreELEC11では、config.txtを編集することなく、HDMIケーブルを外してから電源を入れると7インチタッチディスプレイ側に表示できました。DSI接続の7インチタッチディスプレイとHDMI接続の液晶モニタの両方をつないで電源を入れると、HDMI接続の液晶モニタ側のみに出力されます。

2022/3/19 追記
LibreELEC 10.0.2では優先出力がHDMI側でしたが、 ignore_lcd=0 を記述してもDSI接続側に出力できませんでした。HDMIケーブルを外して起動しても黒い画面のままです。LibreELEC forumからの情報で config.txtに dtoverlay=vc4-kms-dsi-7inch を追加することでDSI接続の7インチタッチディスプレイ側に表示できました。その際、HDMIケーブルは外してから電源を入れます。
LibreELECでは、Raspberry Pi4にDSI接続の7インチタッチディスプレイとHDMI接続の液晶モニタの両方をつないだ場合、Raspberry Pi OSのようなマルチディスプレイはできませんでした。

LibreELEC 9.2.8では優先出力がDSI側で、config.txtに ignore_lcd=1 を記述することでHDMI接続側に切り替えて出力できました。  

Amazonプライムビデオの設定(2023/3/15追記)

2023/2/10追記
ベータ版が提供されています。
amazon vod not working – Partner Service APIs have been turned off #660
当サイトの Raspberry Pi 4B + LibreELEC 11 環境では、repository.sandmann79.plugins-1.0.4.zip をインストール後に、ベータ版「plugin.video.amazon-test-0.9.7~beta+matrix.zip」でアップデートすることで視聴できました。

2022/3/17 追記
最新リリースの「repository.sandmann79.plugins-1.0.4.zip」が公開されました。

AmazonVODリポジトリのダウンロード

GitHubから2022/3/17時点の最新バージョン「repository.sandmann79.plugins-1.0.4.zip」をPCにダウンロードします。

ダウンロード先:https://github.com/Sandmann79/xbmc/releases

USBメモリからのブートの場合、このzipファイルはLibreELECブート用のUSBメモリでなく別のUSBメモリにコピーしてUSB2.0側に挿しました。

下記ダウンロード先:GitHubフォーラム中で提供されているベータ版「plugin.video.amazon-test-0.9.7.beta+matrix.1.zip」をダウンロードします(インストールは下記手順(2)の後)。
ダウンロード先:amazon vod not working – Partner Service APIs have been turned off #660 のページ中段にあるリンク「plugin.video.amazon-test-0.9.7~beta+matrix.zip」をクリックします。

(1)USBメモリからzipファイルを読み込んでインストール

トップメニュー画面の「アドオン」のカテゴリー「zipファイルからインストール」アイコンをクリックして、USBメモリに保存した「repository.sandmann79.plugins-1.0.4.zip」をインストールします。途中、「不明なソース」の警告がでるので「設定」で一時的にONにします。

(2)-1 「zipファイルからインストール」をクリック
(2)-1 「zipファイルからインストール」をクリック
(2)-1 「zipファイルからインストール」をクリック
(2)-2 無効化の警告がでたら「設定」をクリック
(2)-3「不明なソース」を一時的にON。この後「警告!」がでるので了解であれば「はい」をクリック
(2)-3「不明なソース」を一時的にON。この後「警告!」がでるので了解であれば「はい」をクリック
(2)-4 USBメモリのzipファイルを選択して「OK」でインストール
(2)-4 USBメモリのzipファイルを選択して「OK」でインストール

(2)インストールしたリポジトリからAmazonVODをインストール

トップメニューに戻って、「リポジトリからインストール」アイコンを選択して「sandmann79s repository」、「ビデオアドオン」、「アマゾンVOD」を選択します。
「リポジトリからインストール」するにはインターネット接続が必要です

(3)-1 リポジトリからインストールを選択
(3)-1 リポジトリからインストールを選択
(3)-2 sandmann79s repositoryを選択
(3)-2 sandmann79s repositoryを選択
(3)-3 ビデオアドオンを選択
(3)-3 ビデオアドオンを選択
(3)-4 アマゾンVODを選択
(3)-4 アマゾンVODを選択

アマゾンVODの「インストール」をクリック、追加のインストールの確認画面がでるので「OK」。インストール状況が%表示されるので完了メッセージが出るまで待ちます。完了したら「アマゾンVOD」をクリックしてAmazonVODのメニューを開きます。

(3)-5 アマゾンVODのインストールをクリック
(3)-5 アマゾンVODのインストールをクリック
(3)-6 追加アドオンのインストールをクリック
(3)-6 追加アドオンのインストールをクリック
(3)-7 アマゾンVODのインストールがスタート。完了したら 「アマゾンVOD」をクリック
(3)-7 アマゾンVODのインストールがスタート。完了したら 「アマゾンVOD」をクリック
(3)-8  メニューに遷移するので「設定」をクリック
(3)-8 メニューに遷移するので「設定」をクリック

引き続き、上記(1)の要領でベータ版「plugin.video.amazon-test-0.9.7.beta+matrix.1.zip」をインストールしてアップデート。AmazonVODには、「0.9.7~beta+matrix.1」の記載がありました。

ベータ版のプラグイン
アップデート後のAmazonVOD(赤点線枠の記載を確認)

(3)AmazonVODの設定メニューでサインイン、2要素認証

AmazonVODの設定メニュー:「Connection」、「Sign in」から自分のAmazonプライムビデオのアカウントでログインします。

(4)-1 「設定」メニューでサインイン
(4)-1 「設定」メニューでサインイン
(4)-2 Emailを入力
(4)-2 Emailを入力
(4)-3 パスワードを入力
(4)-3 パスワードを入力
(4)-4 サインイン完了
(4)-4 サインイン完了

(4)初回視聴時の設定

Amazonプライムビデオの初回視聴時にアドオン追加、Widecine CDMインストールと利用許諾、最後にWidecine CDMをリカバリイメージから抽出するために大きなファイルのダウンロードがあります。下記画像は9.2.8ですが10.0.2でも同様のステップで進みます。

アドオンの追加(無いバージョンも有り)
アドオンの追加(無いバージョンも有り)
Widecine CDMインストール
Widecine CDMインストール
Widecine CDMの利用許諾
Widecine CDMの利用許諾
リカバリイメージのダウンロードと抽出処理
リカバリイメージのダウンロードと抽出処理

Prime Videoアイコンをタッチ(クリック)して視聴開始

メインメニューの「アドオン」から「Prime Video」アイコンをクリックして視聴開始!です。

メインメニューのPrime Videoアイコン
メインメニューのPrime Videoアイコン

音声出力デバイスをDACに変更して高音質で再生

Raspberry Pi 4Bにオーディオボード(DAC)製品をつないでステレオ再生すると映画の臨場感が増します。LibreELECの音声出力デバイスを追加したDACに変更設定して真空管パワーアンプでハイレゾ音源を再生しています。

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メインメニューの整理

メインメニューの左側にあるTV、ラジオ、ゲーム・・・をクリックするとPVRクライアントアドオンの設定メッセージが毎回でます。利用予定も無いのでメインメニューから削除※してシンプルになりました。

メニューの追加(復活)は、メインメニュー上段の歯車アイコン「設定」–>「インターフェース」–>「スキン」–>「スキンの構成」–>「メインメニューアイテム」からできます。

PVRクライアントアドオン設定のメッセージ
PVRクライアントアドオン設定のメッセージ

Sambaを有効化して音楽ファイルや動画ファイルを転送

LibreELECにはファイルマネージャがあるのでUSBメモリ経由でもファイルコピーができますが、Sambaを有効化して、PCでネットワークドライブとしてマウントするのが便利です。
大容量の音楽ファイルや動画ファイル の転送も容易です。

 LibreELECの設定メニューで Sambaを有効化
LibreELECの設定メニューで Sambaを有効化
Sambaでマウントできるネットワークフォルダ
Sambaでマウントできるネットワークフォルダ
Windows PCでネットワークドライブとしてマウント
Windows PCでネットワークドライブとしてマウント

キーボード操作(ホットキー)で音量調整(2022/03/30追加)

よく利用する音量調整は、キーボードをクリックすることで音量ダウン、音量アップできます。US配列のキーボードでは + 、JIS配列では でした。

下記サイトにホットキーを使ったLibreELEC(Kodi)を操作方法が掲載されています。

Keyboard controls

The default keymap can be found at:

https://kodi.wiki/view/Keyboard_controls
US配列キーボードの例
US配列キーボードの例
JIS配列気ボードの例
JIS配列気ボードの例
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